1月27日から3日間にわたってマドリッドで開催された料理とワインの祭典「マドリッド・フシオン/エノフシオン」は、大変なにぎわいでした。料理関係は豪華なプログラムが山盛りで、会場では合間にブースを見て歩くコックさんの姿も多く見られました。
今年はハポンJAPÓN(日本)に注目
今年は「日本スペイン交流400周年」ということで、日本関係のブースが会場の中央に設置され、数々の日本料理が振る舞われました。もちろんSAKEの醸造元の方々も参加して、注目の的でした。
27日には「Jamón Iberico y Sakeイベリコハムと酒」というタイトルで、スペインに日本酒を輸出するパブロ・アロマールさん、「真澄」の醸造元社長の真澄さん、「獺祭」の醸造元副社長の櫻井さんがプレゼンテーションを行いました。マリアージュはイベリコ豚の生ハム各種。肉の部位や切り方の違いで会う日本酒のタイプが違うのが本当に興味深いテイスティングでした。
また服部栄養専門学校校長の服部幸應氏がエル・ブリのフェラン・アドリア氏とともにIII Edición del Premio Fundaciñon Consejo
España Japón(第3回西日財団賞)を授与されました。
シェリーJEREZは2014年ヨーロッパ・ワイン・シティ
今年レコンキスタから750周年を迎え、ヨーロッパ・ワイン・シティにもなっているヘレス・デ・ラ・フロンテラでは、今年、世界の酒精強化ワインと甘口ワインの展示会「VINOBLE」も開催されるとあって、プレゼンテーションを行いました。「VINOBLE」は5月25日~27日までの3日間です。
プレゼンテーションでは原産地呼称統制委員会会長のベルトラン・ドメック氏がシェリーの基本的な6つのタイプの試飲を行いました。
ブースではクリームシェリーにつけたチーズとのマリアージュやヘレス・ブランデーのカクテルも来場者の注意を引いていました。
マドリッドMadridのグルメ
リッドは首都なので優れた農産物があることが忘れられがちですが、素晴らしいチーズとワインがあります。それにさすが首都だけあってスペイン有数のレストランが揃っています。マドリッド・フシオンではZalacaínやKabukiのシェフも登場して、オシャレな一品を披露し、マドリッドのワインとのマリアージュが楽しめました。どうもスシの手巻きが流行っているようで、マドリッドのブースではKabukiのシェフ直伝の、牛の髄の手巻き寿司をクベルQubelの赤ワインとともに振る舞っていました。
またMadrid Rutas de Vinoと題してマドリッドのエノのツーリズムを紹介しました。
エノフシオンEnoFusiónは面白いテイスティングがいっぱい
マドリッド・フシオンの中にあるワイン部門エノフシオンは毎回興味深い試飲を行ってくれます。
Rioja リオハのボデガ、Ramón Bilbaoはクラシックなスタイルのリオハを見直してみようということでグラン・レセルバの1975年、1982年、1998年、2006年の垂直試飲を行いました。なかでも1982年は、生き生きしていて素晴らしかったです。
同じくリオハのDinastía Vivancoはその秀逸なワイン・ミュージアムで知られますが、ワインつくりでも多くの試みをしているそうです。今回はリオハで認定されている品種の単一品種ワインを披露。ガルナチャ、マスエロ、マトゥラナ・ブランカ、グラシアノ、テンプラニーリョ・ブランコ、マトゥラナ・ブランカ、ガルナチャ・ブランカ。いい経験でした。
ガリシアのRias Baixasリアス・バイシャスからはPazo de Seóorans, Martin Codax, Luscoの3つのボデガが熟成タイプのアルバリーニョを発表。 アルバリーニョにはフレッシュさだけでなく、熟成した良さもあることを訴えていました。
ブースではゴージャスにもリオハでRoda、Sircionをつくるボデガス・ロダ Bodegas Rodaの醸造家アグスティン・サントラヤAgustín Santolayaさんが、今回もまた、毎日ブースに立って試飲の相手をしていました。彼がリベラ・デル・ドゥエロでつくるCorimboもリオハと違った個性を持ったいいワインです。
また、マヨルカ島のビニサレム・マヨルカBinissalem Mallorcaの統制委員会がブースを出していて、モダンで軽やかなものから飲み応えのあるものまで、いろいろ試させていただきました。
数々の食品を扱うマクロmakro社のコーナーがあり、一番目立つところに魚の展示が!入り口横にはシードラを注ぐエスカンシアドールescanciadorが! ということで、なかなか会場を後にすることができませんでした。
今年も楽しいマドリッド・フシオン/エノフシオンでした。