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ビエルソのメンシア+α Mencía y más de Bierzo

ビエルソBierzoってご存知ですか? サンティアゴの巡礼街道Camino de Santiagoが横切る、カスティーリャ・イ・レオン州北部の西の端にある地域です。西隣はガリシア州。そのため、そこここに教会や修道院があり、歴史の重さが感じられます。

ワインの世界でビエルソといえば、メンシア。この地域の地場品種です。全栽培面積の75%弱を占めていて、メンシアで造る赤ワインが主力製品です。ただ、白のゴデーリョも、栽培面積は全体の4%しかありませんが、現在売り出し中。さらにはガルナチャ・ティントレラという、外の皮だけでなく中身も赤く、ブレンドにしか使われていなかった品種も、単一で造ったワインが登場。ブエルソのワインの世界では、ひそかに楽しさが増してきています。

3月8日(木)、15社のボデガのグループ、「オーセンティック・ビエルソAuthentic Bierzo」のうちの13社が参加して、東京の「月島スペインクラブ」でセミナーと試飲会を開催しました。

セミナーでは「ボデガス・エステファニアBodegas Estefanía」のエバ・ブランコEva Blancoさんがビエルソの特徴を語ってくれました。ミニフンディオといって、代々遺産相続によって土地が分配されてきたため、畑一つ一つの面積が小さいこと。シル川沿いの一帯で、山や谷になった地域と台地状の地域があり、様々な微気候があること。

私が以前訪問した時、畑を見に行くのは大変でした。まさに“ミニフンディオ”なので、一つ一つの畑は小さくて、一つの畑の収穫だけではワインは造れません。もう一つの畑は、“目の前の山の上の、あの四角く見えるところ”にあって、そこに行くには、この山を下りて、あちら山を登らなければなりません。こんな大変な土地で一生懸命造られたワインだと思うと、心を込めて飲んであげないといけないと思います。

同じビエルソなのに、同じメンシアなのに、ボデガによってこんなに個性が違うの!と言いたくなるほど、様々な風味を持ったワインがありました。

現在メンシアの栽培面積は二ビエルソの全体の認定畑全体の74.5%。それだけにどのボデガも独自のテロワールを表現したワイン造りに力が入っているのでしょう。

その陰であまり目立ちませんが、白ワインもありました。主にはゴデーリョ(全体の4%)ですが、ドニャ・ブランカ(2.4%)とのブレンドタイプもありました。

そして、さらにレアなのがガルナチャ・ティントレラです。この地域では2%しか栽培されていません。皮だけでなく実まで赤い品種で、多くの場合はブレンドされますが、今回は単一品種のワインが出ていました。

「ビエルソはメンシア」とひとくくりに言われますが、中にはいろいろ面白いワインがあります。

オーセンティック・ビエルソのグループのボデガは以下の通りです。

アドリアAdriá*, カストロ・ベントサCastro Ventosa, エステファニアEstefanía, ゴデリアGodelia, ルナ・ベベリデLuna Beberide, ルスディビナ・アミーゴLuzdivina Amigo, メラージョMerayo*, パラシオ・デ・カネドPalacio de Canedo, ペイケPeique, ペレス・カマレスPérez Caramés*, ピッタクムPittacum, リバス・デル・クアRibas del Cúa, トネリア・ガジョソToneria Gayoso*, エステベスEstévez*, ビノス・バルトゥリェVinos Valtuille。

参考:http://www.authenticbierzo.com/

スペイン語名の後に*印が付いているのは、3月8日現在、日本に輸入元のないボデガです。

 

 

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