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ラ・ムシカ・デル・ビ La Música del Vi 2018

バルセロナに「ビラ・ビニテカVila Viniteca」というワインショップがあります。1932年創業で、現在は3代目のジョアキム・ビラJoaquim Vilaさんが経営しています。

ビラ・ビニテカはワインの小売商でもあり、業務卸でもあり、ディストリビューターでもあり、輸入も輸出もしています。さらに、スペインの著名な醸造家やボデガと組んで様々なワインプロジェクトを立ち上げています。

そんなビラ・ビニテカが2000年から2年に一度開催しているワイン試飲会が「ラ・ムシカ・デル・ビ La Música del Vi」です。通常扱っているワインはどれも品質の高いものばかりで、その中から2018年に出展したのは180社以上とのこと。毎回ものすごい数の来場者で会場はごった返しますが、それにもめげず、行きたくなるのは、やはりどんなワインが出ているか、どんなボデガが出ているか、そして、どんなニュースがあるのか、大いに興味が魅かれるからでしょう。

今回は4月6日開催でしたが、その前日には、第11回目を迎えた「ペア・テイスティング Cata por Pareja」が開催されました。2人一組でブラインド・テイスティングを行い、正確さを競い、最優秀ペアには3万ユーロの賞金が出ます。この日も会場には多くのボデガが出展していました。

「ラ・ムシカ・デル・ビ」は回を重ねるごとにフランスをはじめとする海外の出展者が増えています。今回はフランスの個性的なワイン、ヴァン・ジョーヌVin Jauneで有名なジュラJuraの「シャトー・シャロンVhateau-Chalon」や、レブラRebulaという白ブドウ品種を使ったワインを造るスロベニアの「モヴィアMovia」というメーカーもありました。

スペインのボデガは、この機会を新製品の宣伝にも使っています。

シェリーの「ルスタウLustau」はシングル・キャスク・シリーズを揃えていました。なかでもティンティーリャ・デ・ロタTintilla de Rotaというアンダルシア州の黒ぶどう品種のものはユニークです。過熟した実を収穫し、発酵を酒精強化で止め、始めはソレラシステムを使い、2001年からは樽を封印して熟成を続けてきたワインです。これはルスタウとビラ・ビニテカの共同プロジェクト。希望小売価格はほぼ100€。

「パヨヤ・ネグラPayoya Negra」はアンダルシア州のDOシエラス・デ・マラガSierras de Málagaのボデガ、「フィンカ・ラ・メロネラFinca La Melonera」が前出のティンティーリャ・デ・ロタをメインに使って造るまろやかなワイン。パヨヤ・ネグラはラベルにあるように、アンダルシア山中独特の山羊の品種名。パヨヨPayoyoというチーズが有名です。

 

 

 

 

 

 

カタルーニャ州のDOコンカ・デ・バルベラConca de Barberáの「ジョセップ・フォラステルJosep Foraster」は地中海沿岸地方の黒ブドウ品種、トレパットTrepat 100%のスティル・ワインを出していました。カバのロゼ以外ではあまり目にしないトレパットですが、これらはエレガントなワインになっていました。

同じくカタルーニャ州のDOプラ・デバジェスPla de Bagesの「アバダルAbadal」は地場品種のピカポルPicapoll、マンドMandó、スモルSumollに力を入れています。今回はピカポルとマンド各100%のワインを出展。

 

 

 

 

 

 

 

長期熟成カバで知られる「レカレドRecaredo」はオーナーでワインメーカーのトン・マタTon Mataが、昨年7月に新たに設定された「パラヘ・カリフィカドParaje Calificado」という特別認定単一畑のブドウだけで造ったカバ「セラル・デル・ベルSerral del Vell」と「トゥロ・デン・モタTuró d’en Mota」を出展。認定畑が12か所しかないなかの一つということもあって、ブースはいつも満杯でした。

カン・スモイCan Sumoi」はカバのDOから抜けたことで注目された、スパークリングワインのボデガ「ラベントス・イ・ブランRaventos i Blanc」のラベントス・ファミリーが手掛けるスティル・ワインのシリーズ。チャレロTxarel-loとスモルSumollに注目。白と赤はそれぞれの単一品種。ロゼにはスモルとチャレロとパレリャダParelladaを使っています。

 

カスティーリャ・イ・レオン州のDOシエラス・デ・サラマンカのボデガ「カンブリコCámbrico」は地場品種ルフェテRufeteの復活に尽力。オーガニック認定畑には花崗岩土壌のものと粘板岩土壌のものがあり、それぞれのルフェテを分けて醸造・製品化しています。

ここでは大きな試飲会では、なかなか見ることのないボデガも出展しています。今、注目のガルナチャですが、これは首都マドリッド近くのグレドス山脈Sierra de Gredosの麓のガルナチャ。フェルナンド・ガルシア・アロンソFernado García Alonsoとダニエル・ゴメス・ヒメネス・ランディDaniel Gómez Jiménez-Landiの「コマンドG Comando G」。話題のワインたちです。

カタルーニャ州の山奥で、見捨てられていたDOプリオラトPrioratを、一躍世界的に有名なプレミアム・ワインの産地にし、DOQに昇格させた立役者のひとり、ボデガ「レルミータL’Ermita」のアルバロ・パラシオÁlvaro Palaciosと、その甥で、これもまた全然注目されていなかった品種メンシアMencíaを、高品質ワインを生む品種として見直させたDOビエルソBierzoの原動力になったボデガの一つ「デスセンディエンテス・デ・J・パラシオスDescendientes de J. Palacios」でワインを造るリカルド・ペレス・パラシオスRicardo Pérez Palaciosが、一緒にブースに立っていました。

その隣は、やはりDPQプリオラトを語るに当たって外せない、ホセ・ルイス・ペレスJosé Luis Pérezと娘のサラ・ペレスSara Pérezの「クロス・マルティネClos Martine」と、サラ・ペレスと夫のレネ・バルビエRene BarbierJR(レネ・バルビエの息子)のボデガ「ベヌス・ラ・ウニヴェルサルVenus La Universal」のブースが!。

 

 

最後は、いつも変わらぬ品質のDOリベラ・デル・ドゥエロRibera del Dueroのボデガ「エルマノス・ペレス・パスクアスHermanos Pérez Pascuas」をご紹介します。その名前の通り、創始者の3人兄弟とその家族で運営する家族的なボデガで、ワインも安定した質の高さが感じられる、大きなワイン・フェアで試飲するとホッとするワインです。

他にもご紹介したいボデガはたくさんあるのですが、とても書ききれません。ご興味のある方は;https://www.vilaviniteca.es/es/la-musica-del-vi-2018.html をご参照ください。

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