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モンテネグロのワイン Vino de Montenegro Вино из Черногории

11月22日、銀座のレストラン「ランファン・クー・エ・ク」で、モンテネグロのワイナリー「リポヴァックLipovac」のオーナー、ラヴィル・シャイフトヂノフРавиль Шайхутдиновさんご夫妻とともにワインのテイスティング・ランチをいただく機会がありました。

モンテネグロはアドリア海を挟んでイタリアの向い、バルカン半島の国で、かつてのユーゴスラビアが、セルビア・モンテネグロになり、そこから分かれて独立した国です。モンテネグロはヴェネト語による名称で、黒い山という意味です。モンテネグロ語でも同じ意味の、ツルナ・ゴラЦрна Гораと言うそうです。地中海性気候で、夏は気温が40℃ぐらいになりますが、冬は寒くはないとのこと。

ラヴィル・シャイフトヂノフさんはこの地を訪れたとき大変気に入り、長年の夢だったワイン造りを実現するならここだと決めたそうです。ワイナリーをオープンしたのは2015年。同年のヴィンテージで、アイデアIdea、モデルModel、コンセプトConceptの3ブランドを発表しました。そして2017年にはジーアGea、テルスTellusも発売。この2つはギリシャ神話の大地の女神の名前を取ったものです。

醸造家はイタリア人のステファノ・カサジェイСтефано Касадеиさんです。

ワインの発酵・熟成にはステンレス・タンク、バリック、500ℓ樽、1000~1500ℓ樽、そしてイタリア製のアンフォラと、グルジア製の伝統的なクヴェヴリを使っているとのこと。

この日試飲したのは次の5つのワインです。

Idea:シャルドネ100%。フルーティなイメージはなく、しっかりした辛口。

Gea 2017:モラヴァMoravaとジジャックGigiac。いずれも白の地場品種です。60日間アンフォラで発酵後、さらにアンフォラで熟成。ピュアーな辛口。

Concept 2014:ヴラナツVranac100%。黒の地場品種です。ステンレス・タンクで発酵。森の中の赤いベリーのような香り。ソフトな口当たりの辛口。

Tellus 2015:ヴラナツ100%。アンフォラで発酵・浸漬後、さらに3か月熟成。クリーンで、凝縮感のある辛口赤。

Model 2015 : ヴラナツにシラーを少し加えたもの。このワイン用のブドウだけ2010年に植えた畑のものを使っています。他のワイン用のものは2005年の畑です。発酵はステンレス・タンクで行われ、1500リットル入りのフレンチオークの新樽で熟成されたものとのこと。エレガントでナチュラルな風味の赤です。

モンテネグロは、まだあまり情報のない国ですが、地場品種があり、とても品質の良いワインが造られているので、これからが楽しみです。今回はお話と試飲だけでしたが、ぜひ訪問したい国になりました。

 

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