10月21日(月)、スペイン政府観光局は代々木の「服部栄養専門学校」で「スペイングルメ実演(ショークッキング)」を開催しました。
スペインから招かれた2人はいずれもマドリッド郊外のレストランのシェフです。
一人はフラン・ビセンテ Fran Vicenteさん。「料理はハート。天才シェフといわれる人も1%が運で、99%は努力です」語る彼はウマーノス・デ・マドリッドHumanos de Madridという町の「レストラン・コケ
Restaurante Coque」http://www.restaurantecoque.com/ のシェフです。このレストランはミシュラン・ガイドの2013年で一つ星に選ばれています。
彼の料理は1番目が「アーモンドスープとフォアグラ~サクランボとシェリー酒の真珠添え」。オシャレなアホ・ブランコAjo Blanco refinado と言ってもいいでしょう。ベースのアホ・ブランコにはシェリー・ヴィネガー。ぶどうの実に積めたフォアグラのクリームはペドロ・ヒメネス。シェリー酒の真珠は、パロ・コルタドを使ったごく小さなゼリーの球。すごく手の込んだ、繊細で美しい一品でした。
フランさんは「レストランではよくシェリーを使います。今日はペドロ・ヒメネスとパロ・コルタドでしたが、マンサニーリャやフィノも使います。材料、ソースによって使い分けています。幸いなことに、シェリーはスペインのワインなので」と語ってくれました。地元の伝統的な食を大切にする方です。
もう一つの料理は卵のカスティーリャ風煮込みタパス。鶏卵を70℃のオーヴンで25分間加熱して、黄身だけを取り出したもので、合わせるソースにはチョリソや生ハム、ひき肉にパプリカなどオリーブオイルで炒めたものを使用します。アイデアは斬新ですが、基本は80~90年前にもあった、ごく普通の家庭で手に入るものだけを使った料理です。
もう一人は「ホテル・シウダッド・デル・フットボル Hotel Ciudad del
Futbol」http://www.gesporthosteleria.com/esp/restauracion/restaurante-ciudad-del-futbol の副料理長、ホセ・ダビッド・フェルナンデス・ポルタレスJosé David Fernandez Portalesさん。マドリッドに愛着の強い彼は、質の高い、新鮮な地元の食材だけを使うことを誇っています。この日の料理は「ピキーリョのサルモレホ・ウズラの卵と生ハム入り」と「マンチェゴ・チーズを積めたポムスフレ・ロメリコソース添え。ヴィネガーはやはりシェリー・ヴィネガーを使っていました。
ロメリコソースを作るのに、ヘーゼルナッツ、アーモンド、トマト、ニンニクなどをパンと混ぜますが、そのとき日本のすり鉢を使っていて、素晴らしいから買って帰るとおっしゃっていました。
フランさんの料理も、ダビッドさんの料理も、アイデアや盛り付けは大変モダンなですが、しっかりしたスペインの味を持っていました。スペインは国中どの地域にも質の高い食材があふれています。 ぜひ、本場の味を試しにスペインへ!