10月7日、東京・目黒の八芳園で、ポルトガル・ワインの試飲会がありました。同時に開催された「Wines of Portugal Master Class(葡萄牙のワイン、マスター・クラス)」に参加しました。講師はロンドンで活躍するポルトガル人のマスター・ソムリエ、ジョアン・ピレス氏。
ポルトガルの気候、歴史、特性、地場品種から、試飲のワインの産地の説明まで、盛りだくさんで、大変有意義なセミナーでした。
品種の多さは随一。各地のテロワールの違いによって、数限りないタイプのワインが生まれてくるのがポルトガル・ワインの面白さです。それに現代のつくり手たちの優れた知識と技術、さらには良いワインを造りたいという意欲が加わって、今、ポルトガル・ワインはとても面白い時期に入っています。
試飲したのは次の8つのワインでした。
1.白:ダンのキンタ・ドス・ロケス社のルイス・ロウレンソ氏がつくるエンクルザード2013(エンクルザード100%)
2.白:ドウロのカーム社のフィリップ・マデイラ氏がつくるレゼルヴァ・ブランコ2013(コーデガ・デ・ラリーニョ、ラビガート、ヴィオシーニョ)
3.赤:ドウロのニーポート社のディルク・ニーポート氏がつくるシャルム2010(ティンタ・ロリス、トウリガ・フランカ、他)
4.赤:バイラダのルイス・パト社のルイス・パト氏がつくるヴィーニャ・パン2000(バガ100%)
5. アレンテージョのジョアン・ポルトガル・ラモス・ワインズ社のジョアン・ポルトガル・ラモス氏がつくるマルケル・デ・ボルバ・レゼルヴァ2011(アリカンテ・ブーシェ、カベルネ・ソーヴィニヨン、トリンカデイラ、アラゴネス)
6. ポート:前出のニーポート社がつくるガラフェイラ1977(トウリガ・フランカ、ティンタ・ロリス、ティント・カォン、ティンタ・フランシスカ、トウリガ・ナシオナル、ティンタ・アマレラ、ソウザォン、他)デミジョンで熟成された希少なポート。
7.モスカテル・デ・セトゥーバル:ジョゼ・マリア・ダ・フォンセカ社のドミンゴ・ソアーレス・フランコしがつくるセトゥーバル伝統の酒精強化ワイン、モスカテル・アランブレ20年(最も若いワインが20年)
8.マデイラ:ヴィニョス・バルベイト社のリカルド・フレイタス氏がつくる、マルヴァシア20年。フレンチ・オーク樽で、カンテイロ方式で熟成したもの。
試飲会場では、未輸入のワインも多く、ポルトガル・ワインの活気が感じられました。
また同日、ポルトガル・ワイン・ソムリエ・コンクールも開催されました。