BLOG

日系人のピスコ Pisco del inmigrante japnés

 
IMG_0002.JPGピスコは南米ペルーの港町です。ここにはたくさんの鳥が飛んできていました。ケチュア語で鳥のことを「ピスク」ということから、この港はピスク、ピスコ、と呼ばれるようになっていきました。そこにぶどう栽培とワインつくりを伝えたのは新大陸を発見したスペイン人でした。ペルーの地がぶどう栽培に適していたことから、ワイン生産は大変盛んになりました。そして後に蒸留するようになって、現在に至っていますが、この飲み物はピスコの港から船に積まれて各地に送られたために、ピスコという名で広く知られるようになったのです。原産地呼称の由来ですね。

 ピスコの町は、スペインのシェリーの産地の中心都市、ヘレス・デ・ラ・フロンテラと姉妹都市提携を結んでいます。ヘレスはシェリーの里というわけではなくだけでなく、スペインのブランデーのほとんどを生産する地域でもあります。そんなわけで、シェリーの日本のプロモーションを担っている私は、ヘレスでペルーのピスコの生産者の方々とお知り合いになり、後に生産地を訪れることになったのです。

 日本では、ピスコはまだあまり広く知られていませんが、とても興味深い蒸留酒です。使用されるのは8つの認定ぶどう品種。それぞれでつくったワインを蒸留したものがピスコです。単一品種のものと、ブレンドタイプがあります。

 去る11月29日、新築の在日ペルー大使館で、沖縄出身のペルー移民2世、ミゲル城間(グスクマGusukuma)さんがつくるピスコのプレゼンテーションが行われました。輸入元は岐阜に本社を持つ(株)ギアリンクスです。名前の由来は岐阜県のギ+アルゼンチンのア+リンクス(連携)。海外の日本人移民農家の活動をバックアップするための会社です。最初は名前にあるようにアルゼンチンが対象でしたが、この度、ペルーの日本人移民農家の城間(グスクマ)さん一家を応援するということで、ピスコの日本に於ける販売促進に一役買っています。

 
IMG_0005.JPG製品はイタリア
Italiaという品種でアロマティコAromático、つまり芳香タイプのピスコです。それに加えて、ペルーではポピュラーな飲み物「ピスコサワー」の”素”もありました。ピスコサワーには卵白だけを使うので、卵黄が余ってしまいますが、この粉末を使えば大丈夫。気軽にピスコサワーが飲めるというのがセールスポイントです。

 ピスコにはたくさんのカクテルがあります。
IMG_0009.JPGこの日私が一番気に入ったのは「チルカノ
Chilcano」でした。ピスコ+レモン果汁+カナダドライ+アンゴスチュラ・ビターズを使います。すっきりした飲み口が快いカクテルです。ただ、ペルー大使館の方が大サービスでつくってくださったせいか、アルコール度がかなり高め。でも、これがおいしさの決め手ですね。

 

関連記事

PAGE TOP