夏のスペインワイン 第1回 カバ
Vinos Españoles para
verano I. Cava
太陽の光あふれるスペインから、暑い夏においしく飲めるワインを集めて、最先端のおしゃれなピンチョスとのマリアージュを試してみました。
異常な暑さの7月26日、土曜の昼下がりに、赤坂BIKINI(港区赤坂5-3-1、105-1 赤坂サカス内Bizタワー1F Tel. 03-5114-8500)で、アカデー・デュ・ヴァンのレストラン・コース「夏のスペインワイン&おしゃれなピンチョス講座」をスタート。3回コースで、1回目はカバ、2回目はシェリー、3回目は白ワインです。毎回6種のワインを試します。
お料理は、昨年、日本初のタパス・コンクールで優勝したシェフの千津井雅巳さんが万全の態勢で、引き受けてくださいました。
第1回カバの会のメニューとワインは以下の通りです。
パン・コン・トマテのミント風味 Pan con tomate |
Castillo マカベオ 15か月(瓶熟)、11.5%(アルコール度数)、8 gr/l(残糖) |
エスカリバダとアボカドとアンチョビ Escalivada con |
Ana de Codorniu Brut シャルドネ70%、 パレリャダ15%、 マカベオ/チャレロ 15%、12か月、11,5% – 12%、8-10 g/l |
生ハムの盛り合わせ Surtido de jamón |
Llopart Rosé モナストレル 18か月、11,5%、7,0 g/l |
天使の海老のタルタル Tartar de |
Juve y Camps Resserva パレチャーダ 34%、チャレロ 33%、マカベオ 33% 36か月、12% |
フォアグラのテリーヌとドライフルーツFoie-gras |
Agustí Torelló マカベオ 100% (樹齢30年以上) 38か月、12% |
オマール海老と翡翠茄子のブラマンジェFlan |
Gramona III チャレロ70% マカベオ30% 最低60か月(コルク栓) 、11.5-12%、3 g/l |
アロス・ア・バンダ Arroz a banda / |
|
「パン・コン・トマテ」はトマトのフレッシュな風味が生かされた、最初の一口にふさわしい一品です。これにはカスティーリョ・ペレラダのブルットを。基本3品種、マカベオ、チャレロ、パレリャダを使ったもので、何とでも合わせやすく飲みやすいソフトなカバです。
「エスカリバダとアボカドとアンチョビ」は小さいポーションながら焼き野菜の存在感が抜群。これにはシャルドネが入って、少しボリューム感が加わったアナ・デ・コドーニュ。
次は少し変化を付けて、ロゼのカバとし、肉系の「生ハム、チョリソ、サルチチョンの盛り合わせ」を。骨格のしっかりしたリョパールのロゼ2010。地元の品種トレパットを主体に、ガルナチャとピノ・ノアールを使ったブルット・ナトゥレです。
再び白に戻って、ジュベ・イ・カンプスのレセルバ・デ・ラ・ファミリア2008。基本3品種で、3年熟成。文句なくおいしい、誰にでも薦められるカバです。これには「天使の海老のタルタル」を。新鮮なエビのプロプリ感、そして、まったりした濃度の高い味がたまりません。
次はちょっと珍しい、マカベオ100%の、アグスティ・トレリョ・マタ・バリカ2008です。これはベースワインの40%にフレンチオークの樽で発行し8か月熟成したものを使っています。さらに瓶熟3年以上。大変個性的で骨格のしっかりしたカバです。合わせる「フォアグラのテリーヌとドライフルーツ」は濃厚なフォアグラのムースと下に敷いたスパイシーなパウンドケーキ、上のドライフルーツのバランスが抜群で、エキゾチックな風味です。大人感覚の粋なマリアージュでした。
最後はグラモナのIIIルストロス2005です。チャレロとマカベオの2品種で、5年熟成。深みのある豊かなうまみのあるカバです。「オマール海老と翡翠茄子のブラマンジェ」は、エビの濃厚な味と滑らかなブラマンジェとソースの3層をすくって口に入れるとうまみがふわっと広がります。うまいもの同士のリッチな組み合わせでした。
締めの「アロス・ア・バンダ、ロメスコ・ソース添え」はリッチなスープをたっぷり吸ったご飯が抜群の美味しさでした。
外の真夏の太陽をすっかり忘れてしまう美味しい2時間でした。
ワインをサービスしてくださった中村旬元さん、スタッフの皆様、ありがとうございました。