9月28日(金)の午後、アルバロ・ドメック社のシェリーの試飲会が、輸入元のイムコサンルーカル・デ・バラメダの主催で行われました。
ドメックと言えば、1730年、アイルランド人パトリック・マーフィがヘレスで創設し、フランス出身のオーリー家が引き継ぎ、ナポレオン戦争で破たんした経営を、一族のフランス人、ペドロ・ドメックが建てなおしたという、波乱万丈の歴史のある、ヘレス有数のボデガでした。1990年代にイギリスのアライド・ライオン社に買収され、アライド・ドメックとして存在していましたが、さらにグロ-バル企業に売却されたことから、解体されてしまいました。
けれども、ヘレスのワインを愛していたドメック・ファミリーは、やはりシェリーを造り続けたいということから、1999年、アルマセニスタ(シェリーの熟成貯蔵業者)のなかで老舗であり非常に品質の高いワインを熟成していたピラール・アランダ社を入手し、「アルバロ・ドメック」の名でワインを販売することになりました。さらに2007年、インベラベンテ社の資本を導入し、現在に至っています。
ちなみに先代のアルバロ・ドメック氏は、優秀な闘牛士として知られていて、その息子で現オーナーのアルバロ・ドメック氏はレホネアドール(騎馬で戦う闘牛士)として有名です。
この日の試飲はマンサニーリャ La Jaca
Manzanilla、フィノLa Janda Fino、オロロソ Alburejo Oloroso, 40年熟成の1730 Olorosoと1730 Pedro Ximénezでした。
マンサニーリャらしさのなかに芯のあるLa Jaca、 ヘレスのボデガらしくしっかりした骨格のフィノLa
Janda、熟成の深みがいいオロロソAlburejo。創設年の1730シリーズは、さすが年代物だけあって、口の中に広がる風味の豊かさは、気持ちも豊かにしてくれます。
http://www.ymco.co.jp/wine/spainlist1.htm