4月24日(水)、リオハの歴史あるボデガCVNEのキー・マーケット・ディレクター、オスカル・ウルティアさんを迎えて、同系列のボデガ、ビニャ・レアルの古いヴィンテージのワインを試飲する会が、輸入元のミリオン商事さんで開催されました。
今回のリオハのグラン・レセルバの試飲会は、同社、本間社長の、リオハの伝統的なスタイルのワインの良さをもっと知ってもらいといという熱意によって開催されました。
リオハはスペイン最初の特選原産地呼称で、アルタ、バハ、アラベサの3つのサブゾーンに分かれています。CVNEは、アルタ地域で、リオハの中でも特に有名なボデガが集まったアロという町にあります。ワインつくりは畑からということで、1870年から畑を買い始め、1879年に創業。当時はフィロキセラの被害によってワインが出来なかったフランス向けに、ボルドー・タイプを目指してつくられていたのですが、1915年、別のタイプのワインをつくろうと、新たな畑を探し始めました。今度はブルゴーニュ・タイプを目指し、もっと気温が高く、雨が少ない地域を求めた結果、アルタ地区に決まり、1920年、ボデガが創設されました。こうしてCVNEは、通常リオハではほとんどのぶどうを買うボデガが多い中、60%を自社畑で賄うことができているのです。
今回試飲させていただいたワインはビニャ・レアルのグラン・レセルバ、1988,1985,1978でした。
熟成を感じさせる明るい色。繊細な酸味がスーッと通っているのが特徴です。88年の方が85年より線が細くソフトなのは、この年通常の二倍近く雨が降ったせい。古い85年の方がよりヴィヴィッドでボリューム感がありました。78年は年を経ているだけあって、デリケートさと芯の強さのある落ち着いたワインです。
オスカルさんは「リオハの人たちは食事のときに飲んでおいしいワインを求めてきました。一本で様々な料理に合わせられるのがリオハのクラシックなワインです。」とおっしゃいましたが、まさにその通りです。料理の味とケンカしない、きれいに口を整えてくれる、クールな酸味が決め手です。けれども、同時にふっくらしたワインらしさも備えています。
最初はブルゴーニュ・タイプを目指したとはいえ、結局はリオハのスタイルが確立されることになったのです。クラシックなタイプのリオハは他の国にはない、スペインが誇るべきスタイルのワインでしょう。