11月29日、ホテルオークラでミリオン商事主催の「ベガ・シシリア マカンMACÁN試飲発表会」が、ボデガのオーナー、パブロ・アルバレスPablo Álvarezさんの解説で開かれました。
ベガ・シシリアはスペインを代表するボデガであり、リベラ・デル・ドゥエロという、今やスペインの赤ワインの産地としてリオハと一、二を争う産地の紋章のような立場のボデガです。そのベガ・シシリアがリオハでワインをつくったのです。
ベガ・シシリアは他に、リベラ・デル・ドゥエロで、「アリオンAlión」、トロで「ピンティアPintia」といういずれもテンプラニーリョ100%のワインをつくっています。今回の「マコンMacón」もテンプラニーリョ100%です。
「マコンMacón」を生み出すには14年かかりました。これまではベガ・シシリア社、単独でワインをつくってきましたが、今回のプロジェクトはフランスのベンジャミン・ロートシルト者と共同です。地域は原産地呼称リオハのなかでも、歴史的、伝統的にみても最もプレステージの高いサブゾーン、リオハ・アルタです。けれども山がちなこの地区で大きな畑を保持するのは不可能です。良い畑を探して買い求めた結果、総面積は80haですが、60区画にも分かれています。新しい畑は35haで、多産ではないクローンを選択して植えました。古い畑が使えなくなったとき、新しく植えた樹が11年以上の樹齢になっていて、常に80haの畑がワインつくりに利用できるように考えられているそうです。
今回試飲した2009年ヴィンテージは、「マカン」の市場デビュー作です。「昔の樽熟じっくりタイプでもなく、現代的なインターナショナルなタイプでもなく、リオハの個性と力を表現することを目指してできたワインです」とアルバレスさん。
「マカンMacán」と「マカン・クラシコMacán Clásico」がありますが、いずれも一度に一緒に作ったワインで、出来上がった状態で、質の高いものをマカンに、それに準ずるものをマカン・クラシコにまわすとのことです。
ちなみにマカンとは畑の大部分があるサン・ビセンテ・デ・ラ・ソンシエラ村の人たちのことを表す言葉だそうです。