ポートワイン協会Confraria do Vinho do Portoから名誉会員Honorary Confradeとして、ポートの騎士=Cavaleiro do Vinho do Portoの称号をいただきました。
5月22日(火)、帝国ホテルで開催された授与式で、会長のジョージ・サンデマンさんからポート伝統のスタイルのタストヴァンを掛けていただき、Roll of Honorにサインをし、認定証をいただきました。
拙著「シェリー、ポート、マデイラの本」が出版されてから15年近く経ちました。久しぶりに、今年の4月、ポートとヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアに行く機会があったので、ロッジが並ぶ地域を散策しました。かつて、石壁の間を、しっとり、シーンとした空気が流れていたのとは違って、ちょうどお天気も良かったせいか、どの路地も観光客がいっぱいでした。ポートの世界も徐々に変わってきています。
ポートワインのメーカーは、伝統的なポートワインだけでなくドウロのスティルワインの生産に力を入れています。同じブドウ栽培地域を共有しているDOPポートとDOPドウロ。今回のイベントでは、認定式はポートワインのためだけでしたが、試飲会ではドウロのワインもたくさん並んでいました。いずれにしても、地場品種だけで造っているのがここのワインの強みと言えるでしょう。なかでも200以上あるといわれる地場品種の中から、望む製品に合った品種を選択する作業は進んでいるようでした。トウリガ・ナシオナル、トウリガ・フランカ、ティンタ・ロリス、ティンカ・カゥンなど、覚えておくといいかもしれません。ポートでもドウロでも使われる主要品種です。ワインショップで目にしたら、お試しください。
ポートは長寿ワインなので、バーズデイ・ヴィンテージとかバースデイ・コリェータ(収穫年の意味で、トウニー・タイプのヴィンテージです)に出会ったら、ぜひお手元に!
(注)ジョージ・サンデマンさんは、1790年、ロンドンでポートとシェリーのビジネスを始めたスコットランド人のジョージ・サンデマン氏から数えて7代目の当主です。ポルトガルのマントとスペインのコルドバ帽の黒いシルエットの男性が赤いポートワインのグラスを持ったマークが有名です。