花の絵のラベルが大変印象的なコカ・イ・フィノのワイン。「これは日本画にインスピレーションを得て描かれた絵です」とミケル・コカ・イ・フィトさん。
6月6日(木)、新しい中野コングレスクエアのコンベンションホールAで輸入元、ワインキュレーション(株)と販売元、京橋ワインの主催で「スペインワイナリー”コカ・イ・フィト”オーナー、Miquel Coca i Fitó氏 来日記念ワインセミナー」が開催されました。
来日したミケルはもともとシェフを目指していたという経歴の持ち主で、観光学とマーケティングも習得しています。一方、兄のトニは醸造家としてカタルーニャ各地でボデガのコンサルタントをしていました。この2人が2006年、自分たちのワインをつくろうということで立ち上げたのが、「コカ・イ・フィト」です。目指したのは”飲みやすいワイン”、”お代わりしたくなるワイン”でした。最初のワインはモンサンでした。あの、美しい花の絵のラベルのワインです。ファースト・ヴィンテージから高い評価を得ています。
今回は5本のワインを試飲しました。
Jaspi Blanc 2012はDOテラ・アルタの産で、ガルナチャ・ブランカとマカベオのブレンドで、コカ・イ・フィト兄弟最初の白ワインです。今、注目したい品種、ガルナチャ・ブランカの樹齢70年に至るものを使ったものです。白い花や洋ナシのような香り、フレッシュで、酸味がしっかりしていて、ミネラル感があり、力強さがあります。それでいて、とてもお手頃なお値段です。ラベルもステキだし、日常のワインとしてオシャレです。
Jaspi NegreはDOモンサンのガルナチェとカリニェーナにカベルネ・ソーヴィニヨンとシラーを加味したワインです。
次のワインは魔女の絵のラベルのTocat de L’Ala。フランスと国境を接するDOエンポルダのガルナチャとカリニェーナの古木でつくった、ミゲル曰く”ブルゴーニュっぽい”赤ワインです。
Jaspi Magrada 2009はJaspi Negraのセレクション版です。70~80年のガルナチャ、カリニェーナにシラーを加味したもので、5600本しか生産されませんでした。洗練された香りと骨格のあるワインで、酸味もしっかり。瓶熟できるワインです。
最後が看板ブランド、Coca i Fitó 2009。モンサン地域のマルサ村にある単一畑のシラーと古木のガルナチャ、カリニェーナを使っています。元シェフ志望のミケルはマリアージュについても翌話してくれましたが、このワインには特別のマリアージュを紹介しています。裏ラベルにはMaridaje Musical – Music Match : My Ideal
by Sonny Rollins と記してあります。ソニー・ロリンズのジャズを聴きながら飲んでみてはいかがでしょう。